東洋医学は何千年もまえから始まり発展してきた医学です。
よく聞かれるのが、西洋医学の病名についてそれを治せますか?という問い合わせです。
例えばパーキンソン病、ギランバレー、加齢黄斑変性、緑内障、腰椎椎間板ヘルニア、加齢黄斑変性など。
西洋医学の病名の多くはここ100年たらずの間に生まれた名前です。
東洋医学はその何千年も前から発展してきましたからそれらの病名にフォーカスした治療は存在しません。
しかしその病気はもちろん人類が生まれた時から存在していたはずです。
東洋医学では確かに存在していたそれらのすべての病について病名ではなく、
その人の症状や状態が改善するよう独自の見解で治療が行われてきました。
西洋医学の病名であっても治す手立てはきちんと存在しているのです。
東洋医学は科学的証明もない不思議な治療法などと言われます。
しかし一見不思議な治療法も何千年も前から何万何億もの経験から
再現性の高い現象を拾い上げてまとめてきています。
わたくし的にはこれはすでに証明された域に達しているものだと考えております。
東洋医学は西洋医学とは違って血液の数値やウィルスや細胞などに焦点を当てません。
顕微鏡もレントゲンもその他あらゆる科学的機器がなかった時代の治療法ですから当たり前です。
その代わりに体全体をくまなく観察し、その人の症状、匂いや色や脈の鼓動や舌の色、
脈の強弱、生活習慣などを聞いた上で東洋医学的見地でまとめられた方法で治療を行うのです。
病名に直結しなくてもその人が訴えるコリや痛み、動きの悪い箇所や舌の色の悪さなどから
健康な状態に近づくようにしていくことで体全体の治癒力が高まり自然と抱えている病気も
緩和されていくものです。
結果的に西洋医が指摘する病名の改善や症状の緩和や維持につながれば患者様の生活が通常に近づくのです。
体を森に例えるなら東洋医学は森全体の環境をみる治療、
西洋医学は弱った木に注目する治療法と言えるかもしれません。
いくら弱った木だけを元気にしようとしても森全体の環境が悪ければ改善しない。
弱った木だけが元気になっても森全体の環境が悪いままでは患者様は不満をかかえたままになる。
逆に森全体の健全さを求めてその術を知っているなら局所的に弱った木も健全さを取り戻していく。
そういったこともあるのではと考えます。