ブログ
鍼灸と医学を比較して思うこと
医療は無くてはならない存在ですし私自身も何度も助けられています。
また日々発表される難病の新薬やがんの最新の治療方法は医学界の努力のたまものです。
ただし、うちに来る患者様の多くは病院では治らない、改善しないからという理由でこられます。
肩コリ、首コリ、腰痛、ぎっくり腰、果ては嗄声(声がれ)、リウマチ、原因不明の痛み。
この類の症状は痛み止めとシップと電気治療で十分で保険治療で安く通わせて収益を得るという悪しき習慣がはびこっています。
国民の大半が日常的に困っている肩コリ、首コリ、腰痛、ぎっくり腰、神経痛などは軽視されています。
DNA操作、細胞レベルの実験を繰り返す新薬の開発などでニッチな難題解決には力は注ぐけどもっと身近でとるにたらないと思っている症状は軽視しています。
一方、難病や原因不明の病の場合は対処法が確立されていなければありあわせの薬などで様子を見るしか手立てを知りません。
パーキンソン病などはなかなか今の医療でも大きな改善は難しいですが、もちろん鍼でも脳の異常を治せるとは思っていません。
しかし患者様はこう思っているはずです。より手足が動いて舌のろれつが回れるようになって日常生活が以前に近づければいいんですと。
少なくともふたば治療院ではそれができます。治療後のパーキンソンの患者様はまっすぐに歩けてしっかりしゃべれるようになったとよろこんで帰られます。
首コリ肩こりぎっくり腰もその日のうちに大きな改善を感じて帰られていきます。
木を見て森を見ずといいますが細かな医学的見地にこだわり現状の手法に甘んじていて医学は患者様に真摯に向き合っていないように感じられます。
鍼って他の治療と比べて割高だとおもいますが・・・
鍼が法律的に許可されているのは医師か鍼師だけです。
体内に鍼を入れるという医療行為にあたり、そのため鍼灸師は医師と同じく解剖学、生理学、衛生学などを通して医学知識を学びます。
そうして鍼を打つと効果的な部位、危険な行為などを習得するとともに
治療に使用する鍼、皿、シーツ、タオル、患者着などはすべて清潔に保ち感染予防の徹底が義務付けられています。
それもそのはずです。鍼を打てば鍼だけでなく鍼師の手指、患者様の刺鍼部にも体液や血液が付着するのですから。
その手指や患者様の体が触れた先へ体液は拡散していきます。もし患者様が何らかの感染症に罹患されていれば
その体液が次の患者様の刺鍼部に触れた場合感染のリスクが生じます。
ですから皿などは滅菌器具で滅菌しますし、鍼は使い捨てのもので清潔を担保します。
また消毒用アルコール、消毒綿花、お灸その他の消耗品は整体やマッサージと比べて準備も片付けも患者さんごとに行うため
時間もコストも掛かります。時間や器具は治療代に加算されることとなります。
また鍼灸師は国家指定の機関で授業料を払い実地演習や知識の習得を経て国家試験を受けて資格を取ります。
もちろん他の治療より効果を出す腕がなければ話になりませんから様々なセミナーや腕のある先生に師事を仰ぎお金を費やします。
少なくとも500万~700万円以上かかります。私の知人などは常に有名な治療院の施術を受けてそこから学んだり、毎年中国の先生と中国へ渡航して
勉強をしています。そういったことに毎年100万円以上はかけています。おそらく今まで2000万円はかけているでしょうし今後もかけていくでしょう。
それでかつ他の治療の追従を許さない効果を出せれば割高な料金を頂くのは正当な考えだと思われます。
私の先生は1時間半で2万円以上の料金を頂くそうです。
もちろん治療効果がないなら患者さんは来ませんから値段を下げざるを得ないでしょう。
もう一つ勘違いしてはいけないのは病院は私たち自身から強制徴収された国民保険や社会保険で補填されているということです。
病院での保険治療は鍼灸院より安いイメージですが、わたくしたちはその前提として国民保険ですでに年間30~40万円の保険を
徴収されていてそこから補填されているということです。もし3割負担で風邪の治療に診察台1200円、薬代1500円、計2700円支払って安いなと思われていたら大間違いです。
2700/0.3=9000円が病院で支払っている本当の金額ということです。6300円は気づかなうちに前払いさせられているのです。9000円の風邪の治療は安いと思われますか?
鍼灸て他の治療方法に比べて効果はあるのですか?
私の考えでお話しします。
大学生だったころ空手の真似事で石を蹴ったところ踵が
ひどく痛くなってしまいました。整形外科に通ってレーザー治療を受けたり
色々な治療を受けましたが3か月たっても治りません。困り果てていたところ
あるところから鍼を頂きました。仕方なく痛みをこらえて踵に何度も打っていましたが
1回目で痛みがかなり軽減し3回くらいの治療で治ってしまいました。
その時思ったのは鍼の得意な領域があるんだなということです。医療、マッサージ、整体
その他様々な治療方法が存在しますがそれぞれに得意な領域があると思います。
鍼灸は炎症や神経痛、精神疾患、神経的な痛みの治療などに特に効果が高いと思います。
中国では脳卒中で麻痺した手足や言語障害を鍼で回復する治療が盛んです。
私の師匠は10年間車いす生活だった脊髄損傷患者を歩行できるまで回復させるような治療をメインにされています。
他方医療は外傷の治療、臓器の治療、移植、DNA操作などその他鍼では及ばない領域が多数存在します。
確実に言えるのは私の踵の治療は鍼がベストの選択だったということです。
また鍼という異物を体に侵入させることは医療行為にあたり医者か鍼師にしか許されていません。
そういったリスクや多少の痛みを感じさせる治療法が大昔から現代まで存在し体系化されているということは
他の治療法では得られない効果が存在するということが示唆されているのです。
治療を受けた時はいいが時間がたつと再発する場合
病には根が浅いものと深いものがあります。
症状はどちらも重いものから軽いものまであります。
根が浅い場合症状がほぼ完治すればあとは自然治癒力で回復し再発は少ないと思われます。
問題は根が深い場合です。例えばぎっくり腰でもおおもとの原因が
大きな事故やヘルニアなどで残ったしこりや傷などが原因の場合
完全な回復は難しく疲労がかさなったりすると定期的にしこりを起点に再発します。
体は手術によるメスの切り跡や大きな怪我などでは取り返しのつかない損傷がつきます。
人体の皮下には筋肉や骨だけでなくそれらをお互いにつなぐ細やかで非常に複雑なケフィアという組織が存在します。
一度損傷すると完全には回復せず滑らかさを損なってしまいます。
また長期の過労やストレス、デスクワークなどによるコリなどは体の一部にダメージを作り
ながら体に負荷をかけ続けるので仕事やストレス自体が根深い病みたいなものなのです。
東洋医学ではそれを『外因』といいます。
また加齢などにともなう回復力の低下も避けがたいものでダメージを取り切れなくします。
ですからこれらのことが複合的に重なっていて治療で良くなっても短期間で再発します。
どうすればよいかと言えば仕事や負荷やストレスをやめてしまえばよいのです。
しかし実際のところはそうはいきません。
できる限り運動と睡眠と食事をしっかりととり、再発したら治療で回復の手助けをするしかありません。
またそれほどひどくないうちに定期的にコリなどのメンテナンスを行うことで根深い原因をより和らげることで再発を遅らせたりより悪化することを防ぐことができます。
東洋医学ではこれを『未病の治療』と呼んでいます。継続は力なりといいます。継続することで知らないうちに体はそれなりにメンテされ健康を保つことになります。
例としてこういう言い伝えがあります。『毎日足三里へのお灸をすると100歳まで生きられる』。これは最近科学的にも証明されていています。
足三里へ毎日お灸していたら、効いていいるかどうかわからないけどなんだか調子がよいんだよなぁ。
風邪をひかない。食欲が落ちない。病気にならない。お肌も髪もつやがある。それが100歳まで導いてくれるのです。
話しは変わりますが私は30年ひどい腰痛とぎっくり腰で悩んできましたが、鍼灸に出会ってからセルフケアができるようになり、
ひどくならないうちに治すようになったのでより再発がしにくい体になってきましたし腰痛を恐れなくなりました。
『未病の治療』にはそういった利点もあるのです。
なぜ鍼が効くのですか?
鍼に限らず、マッサージ、整体は反射を意識的に利用する治療です。反射を利用して患部の血流を改善し治癒力を高めるのです。身近な例は肩こりのセルフケアです。自分でさすったり揉んだりしますよね。この時反射で血管が開きます。ここで重要なのは気持ちいい刺激です。体は有益な刺激だと感じると血流改善が起きるとのです。シカが傷をなめるしぐさも同じ原理だと考えられます。あらゆる生物にはそのような機能がもともと備わっています。
反射による血流改善は痛みの箇所だけでなく他の場所からの刺激でも起きます。肩こりの治療を手の平や腕、足先からできます。
鍼灸は他の治療より刺激の方法が多様です。体の体表だけでなくより深い位置にある反射へ刺激を届けて高度な治療を可能にします。
ぎっくり腰では手足のツボから治療します。
逆子では足のお灸で正常位にもどします。慢性痛の場合は過剰反応の神経を直接刺激して痛みをおさえます。
胆石の排出には目尻の外側にあるツボへ鍼をする方法などもあります。
こうして難聴や眼精疲労から脳卒中後遺症やパーキンソン病や脊損による運動障害などあらゆる治療に幅広く対応できます。私自身、病院、
【反射について】
反射は体の中に数えきれないほど備わっています。医学的に知られていないものもあります。有名なところでは反射神経という言葉がなじみがあると